3学期の始業式では、校長が朝日新聞「天声人語」(元日の『1オモチ』の話)を取り上げながら、「時間」についてお話ししました。
1日は24時間、1年は365日という意味では、時間は誰にとっても平等に与えられているように見えます。
しかし実際には、その流れ方や感じ方は一人ひとり異なり、その人の内側でしか分からない「自分だけの時間」があります。
本来、時間とはそうした個人的なものなのではないか——そんな問いかけからお話は始まりました。
さらに『天声人語』の中の「時間は、過ぎ去ってからでないと、それがどんな時間だったか分からない」という言葉が紹介されました。
たとえば、部活動の引退をかけた最後の試合も、その朝は「次へ進むつもり」で臨んでいても、試合に敗れて初めて「あれが引退試合だった」と気づきます。
中学校生活もまた、卒業してから「あの3年間が自分にとってどんな時間だったのか」が見えてきます。
挑戦も同じで、終わって振り返ったときにはじめて「あれは自分なりの挑戦だった」と分かるのかもしれません。
だからこそ、自分の中を流れている「自分だけの時間」に正直であること、自分をごまかさずに一日一日を積み重ねていくことが大切だ、と校長は伝えました。
3学期の時間を、将来振り返ったときに「良い時間だった」と胸を張って言えるものにできるように——そんな願いが込められた始業式となりました。