2日目の午前中は、「富士山クラブ」の皆さんによる自然体験活動に参加しました。生徒たちは3つのコースに分かれて、富士山の自然と向き合う貴重な体験をしました。
① 樹海ウォークでは、青木ヶ原樹海をガイドの方と一緒に歩きながら、豊かな植物の多様性や溶岩の上にできた特殊な地形を観察しました。静寂に包まれた森の中で、普段は気づかない自然の息づかいに耳を傾けることができました。
② ゴミ拾い活動では、観光地の裏側にある現実と向き合いました。ペットボトルやビニール袋など、さまざまなゴミを目にし、環境保全の大切さを肌で感じた様子でした。「自分たちの手で富士山をきれいにできた」という達成感が、生徒の表情からにじみ出ていました。活動の途中、地元の果物販売所の方が、作業中の生徒たちにすももを差し入れてくださいました。汗をかきながらの作業のあとに食べる、冷たくて甘酸っぱいすももの味は格別で、生徒たちの笑顔が一斉に広がりました。地域の方との心あたたまる交流のひとときが生まれました。
③ 外来種駆除活動では、生態系に影響を与える外来植物・アレチウリの除去作業を体験しました。慣れない道具を使いながらも、丁寧にひとつひとつの植物を取り除いていく姿からは、生徒たちの真剣な思いが伝わってきました。時間が経つにつれ、茂みの中のアレチウリのツルを素早く発見できるようになり、最終的には中学生1人分の体重よりも多くのアレチウリを駆除できました。ただ作業をこなすだけでなく、「知って行動する」大切さを体験できる、充実した時間となりました。
午後はバスで富士山五合目へと移動。標高2,300メートルの空気はひんやりと心地よく、眼下に広がる景色に歓声が上がりました。昼食には名物のほうとうを堪能し、疲れた体を温かく癒やしました。
その後は、富士山の中腹に位置する「お中道」を散策しました。雲の上のような景色と、ところどころに現れる雪渓や溶岩の跡に、生徒たちは感嘆の声をあげていました。富士山の自然と歴史を全身で感じた一日となりました。
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