「進路だより」 №12(2017年3月11日)

2017年3月11日 4:47 PM

永久欠番  作詞・作曲 中島みゆき
 

歌詞は著作利用の許諾を得ていないため掲載しておりません。

 

佐藤敏郎先生の「震災直後の授業」から学ぶ
東日本大震災から明日で6年です。少しずつ復興は進んでいるものの、いまだ12万3千人(復興庁発表 平成29年2月13日現在)の方たちが避難生活を強いられています。あのような経験は被災した方たちの心から簡単に消えるものではなく、本当の意味での復興にはまだまだ終わりは見えていません。そんな中、女川第一中学校の国語の先生をされていた佐藤敏郎先生より「震災直後の授業から学ぶ」と題した講演を聴く機会を得ました。佐藤先生はご自身も大川小学校6年生だった次女みずほさん(当時12歳)を亡くされた遺族でもあります。3・11を無駄にしない、3・11からの日々を無駄にしたくないという思いで命の尊さや防災教育の大切さを全国でお話されています。

講演は震災時のお話から1ヶ月後の新学期の話になりました。あの大震災の直後、町は壊滅状態にもかかわらず新学期は例年通りの日程で始まることに決まったそうです。全国から善意でたくさんの文房具や学用品などが贈られ、国語の教科書の配布も間に合ったそうです。しかし、佐藤先生は内心「教科書は間に合わないでほしい」と思っていたそうです。先生が担当されていた中学3年生の国語の教科書の最初の教材は、上にある中島みゆきの「永久欠番」だと知っていたからです。

講演の中で先生は、私たち参加者に「震災直後の新学期、先生方だったらこの教材を使ってどのような授業をされますか。」と尋ねられました。しばらくの間ひとりで考えた後、まわりの参加者と意見交換をしました。目の前にいる中学生を思い浮かべ、教壇に立っている自分の姿を想像してみましたが、何をどのように話すべきか一向に考えはまとまりませんでした。中高生のみなさんも少しだけ考えてみてください。(詳しくは、ホームページ『「被災地の“放課後学校”コラボスクール」【被災地の教育現場 vol.13】新学期は中島みゆきから』を読んでください)

 

私たちにできること

最近、朝日新聞に「17歳あれから 東日本大震災6年」という記事が掲載されました。みなさんの中にも読んだ人がいるでしょう。私たちは今後どのように震災と関わっていけばよいのでしょうか。私たちには何ができるのでしょうか。何をすべきなのでしょうか。震災を経験した高校生の記事を読んでいると、その答えが少しですが見えてくるように思います。

 

岩手県宮古市で、海にいた父親を案じ続けた長尾佑梨絵さん(17)。翌年、盛岡市の市立中学に進んだ。内陸へ車で2時間ほど。父親を宮古に残して、母親と2人で引っ越した。1年生のある日、授業中に大きめの地震があった。すぐに全員が机の下にもぐった。揺れが収まると「3・11」の話題に移る。

「盛岡で電気も水道も止まって大変だった」「給水車まで水汲みに行ったんだよね」みな怖さと大変さを比べ合う。自分も口を開いた。「すっごい揺れて、防災無線が鳴って、おばあちゃんも死んじゃった」全員がシーンとなった。あれっ?

仮設住宅でまだ暮らしている人がいるし、復興なんてしてない。続けようとしたところで、気づいた。わたし、空気読めてない。(何、ガチで話してんだよ)(沿岸ぶってる)そう思われてる?ふだんのキャラじゃないって? 津波が来なかった盛岡では、宮古にあった「支援ありがとう」の看板や、「がんばっぺす」のTシャツの人も見なくなった。

(朝日新聞 2月28日 朝刊)

(震災のこと、学校で話しにくい。そう思ってきた盛岡市の長尾佑梨絵さん(17)は、核兵器廃絶を求める署名活動を始めた。ネットニュースで同じ年の子が国連でスピーチをするのを見て、興味を持った。)

去年の8月、長崎原爆資料館に行った。爆心地周辺の写真を見た瞬間、リンクした。うわ、これ分かる。岩手県宮古市の5年半前の風景。電柱がなぎ倒され、建物の壁やガラスも突き破られていた。普段見えない場所まで、街が見渡せる。カラスが遺体らしきものをつついていた。長崎では、肉親3人が原爆の犠牲になった女性に会った。自分も津波で祖母を失った。町も家族も、大事なものが一瞬で消えてしまうのは同じ。そんな経験を誰かにさせたくない。

その後、スイスの国連欧州本部に署名を届け、英語で国連職員にこう呼びかけた。「命の尊さについて、自分の声で世界に伝えていきたい」盛岡の友だちにも、できたら話してみたい。

(朝日新聞 3月1日 朝刊)

 

 

春休みのイベントいくつか

1.科学技術とベンチャービジネス

【開催日】平成29年3月28日(火) 14:00~16:00

【場 所】東京農工大学小金井キャンパスグリーンホール

【内 容】「宇宙天気予報」「なぜNICT研究者が起業したのか」「ベンチャーという選択肢」

 

2.「マイプロジェクトアワード2016」(認定NPO法人カタリバ主催)

高校生によるプロジェクト学習の全国大会です。全国の高校生がどのようなプロジェクト学習を行っているかを生で見られる絶好の機会です。来年度の4D-Labにおける研究のヒントが得られるかもしれません。

【開催日】3月24日(金)~26日(日)

【開催場所】京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス(@青山一丁目)

【詳細】www.goo.gl/a9Zj25

【申込(先着順)】http://bit.ly/2kaTww8