「校長ブログ」 No.163(2019年7月8日)

2019.07.08

正しいネット情報の集め方

161号「新しい大学入試制度で求められる学力」で、これからの大学入試では「課題解決に必要な情報を収集・分析した上で問題点を明確化し、解決策をわかりやすく言語化する能力」が試されるようになるだろうと書きました。課題解決力の出発点となる「課題の見つけ方」「問いの立て方」が重要になりますが、それを支えるのが情報収集力です。

現代の中高生のもっともオーソドックスな情報収集方法は、ネット検索でしょう。スマホから検索エンジンを使って、集めたい情報に関連するキーワードを打ち込み、ヒットしたサイトの中から、気になる情報を拾い集め繋ぎ合わせることが情報収集だと思っている人も多いと思います。でも、ネット上の情報のすべてが、必ずしも信用に値する「正しい情報」ではないことは、みなさんも先刻ご承知のはずです。

インターネット上に日々飛び交う膨大な情報は、それこそ玉石混淆です。明らかに意図的に不正確な、間違った情報を流しているサイトもあると聞きます(こうした情報も意図的な偽情報であるかも知れません…)。意図的ではないまでも、当事者は正しいと思っている情報が、その道の専門家からすれば何の科学的・客観的根拠もない「トンデモ情報」である場合も多いのです。ネット上から情報を集める場合には、何が正しい情報であるかを判断する眼を養うことが求められます。

私もちょっとしたことを調べる時に、ネットで情報を得ることは日常的にしています。その時に気をつけているのは、基本的には匿名の情報(情報元が誰だかどこだか分からないもの)は排除するようにしています。自分の身元を明らかにしない情報やデータは信頼性が低いと考えます。逆に比較的信頼性が高いと考えるのは、大学や研究所等の組織、政府や自治体などの公共機関や新聞社等の報道機関が出している情報だと考えます。最近はこうした公的機関の情報も(偽装とかねつ造とか)少々怪しいようですが、どこの誰が流したのか分からない匿名情報に比べれば、全然信用度は高いと思います。

例えば、大学入試改革に関する情報を探していたら、ある個人が意見を述べているサイトがヒットしたとします。そのサイトに参考となる情報やデータが載っていたら、そのサイトが参照しただろう文部科学省や国立教育政策研究所等の研究機関のサイトで元データを確認するようにします。

信頼性の高い情報かどうかを見分ける簡単な方法は、参考文献やデータの出典元を明記しているかいないかです。研究論文などは第三者が査読(レビュー)して内容に間違いがないかを精査した上で公開することになっていますから、主義・主張の正否は別として、論拠の前提となるデータや一次資料には間違いはないと考えます(データのねつ造はないと第三者が保証していると考えるわけです)。

中1林間学校の準備や4D-Labの探究活動のために、情報収集する機会が多くなる季節です。正確な情報を元に、有効な問いを立て、その上で課題の解決方法を考えてもらいたいと思います。