「校長ブログ」 No.83(2017年3月23日)

2017.03.23

わからないことが大切! ~ TDU 4D-Lab発表会 ~

今年から始まった学年横断(中2~高1)型探求学習、TDU 4D-Labの1年間の活動を締めくくる、中学3年生による発表会が3月16日に開催されました。全部で38のLab(ラボ=研究グループ)の中から選ばれた10のLabが自分たちの1年間の研究成果を発表し、評価者(※)と会場内の生徒たちからの質問に答えました。

発表した10のLabは以下の通りです(発表順)。

① ラーメンLab
② 麹菌の働きLab
③ 土地の高低差から歴史を考えるLab
④ 日本とアメリカを知ろうLab
⑤ 歩くLab
⑥ 高校生クイズLab
⑦ TDU広報室Lab
⑧ 日本庭園のしくみLab
⑨ 糸の可能性Lab
⑩ 災害レンジャーLab

いずれも実験や観察、フィールドワークやアンケート調査など、自分たちの課題を解決するのにふさわしい手法に基づいた調査が行われていること、発表も動画を入れたり実演して見せたりなど工夫があって、どれも面白く興味深い研究発表だったと思います。

なかでも、浅草に出かけてアメリカからの観光客に突撃インタビューを試みた④、自分たちの理想とする「歩き方」を実証した⑤、巧みなプレゼンテーションで編み物の楽しさを伝えた⑨、問題意識をしっかり持って校内の防災設備に対する独自の提案をした⑩は、評価者から高い評価を得ることができました。また、評価者のうち大学の先生方からは、生徒たちから積極的かつ適切な質問や意見が出ていたことを褒めていただきました(大学生たちの卒業研究発表会などでは、フロアの学生から質問が出ることはほとんどないそうです…)。

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しかし、課題設定の妥当性、仮説の立て方や検証方法の有効性や集めたデータの分析方法など、探求学習を続ける上での課題も見つかった発表会だったようにも思います。4D-Labの特徴は、探求のサイクルが一周で終わるのではなく、今年の活動の結果を受けて、さらに来年度も引き続き研究を継続して深められる点にあります。探求のサイクルをもう一周回すことで内容も手法も深まり、さらに新しい課題が見つかることを期待したいと思います。こうした探求学習では、「わかったこと」より「わからなかったこと」をどのように次の問いや課題に立てるか、それが大切なポイントとなります。

なお、10のLabのうち④と⑤が最優秀賞となり、18日の中学校卒業証書授与式後に、あらためて在校生、来賓、保護者のみなさんの前で研究発表を行いました。全Labの代表にふさわしい立派な発表だったことを付け加えておきましょう。

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※当日の発表会の評価者(敬称略) みなさん、お忙しい中ありがとうございました。

雑賀  高(本校PTA顧問 工学院大学教授)
三井 和幸(東京電機大学教授)
松原 和之(コアネット教育総合研究所所長)
平川 吉治(高校教頭)
古城  仁(中学教頭)
大久保 靖(校長)