「校長ブログ」 No.81(2017年2月24日)

2017.02.24

春に…

前回から2週間ぶりの更新になります。(この間、ちょっと忙しくてサボってしまいました。お許しください。)

さて、2月も下旬を迎えると、ひと頃に比べて格段と日が長くなったことが実感されますね(今日の日没は17時31分)。しかし、春一番の頃合いは気温の寒暖差が大きく、身体にはけっこう負担がかかる時期でもあります。花粉症の方にとっては憂鬱な日々が続くでしょう。

今朝の校門にも冷たい北風が吹き抜けていきましたが、それでも街路樹などに目をやれば、春の芽吹きへの準備が少しずつ進んでいる気配を感じるようになっています。二十四節季の一つである“啓蟄”とは、冬籠もりしていた虫が大地の暖まりとともに地上に這い出てくる季節という意味で、今年は3月5日となります。もうすぐ春です。

谷川俊太郎さんの「春に」という詩は、中学国語の教科書にも載っていますからみなさんもご存じでしょう。
この気もちはなんだろう
目に見えないエネルギーの流れが
大地からあしのうらを伝わって
ぼくの腹へ胸へそうしてのどへ
声にならないさけびとなってこみあげる
この気もちはなんだろう…(以下略)

春は生命の誕生、芽生え、目覚めの季節ですが、新しい世界へ飛び出すことへの不安な気持ちも一緒にもたらすものです。谷川さんのこの詩を読んでいると、自分の気持ちを自分自身でうまくコントロールできずに、もがき苦しむ思春期の情緒不安定さを表現しているように感じられます。それゆえ、中学の国語教材にもよく採用されるのではないでしょうか。

さて、この詩は木下牧子さん作曲の混声合唱曲になっていて、これも音楽の教科書定番の作品。多くの中高生にとっては合唱祭や卒業式などでおなじみの曲です。一度聴いたら忘れられない、何ともいえない素敵な曲ですね。

この曲には思い出があります。

ちょっと前のことですが、高校合唱祭でお世辞にも優秀とは言えないあるクラスがこの曲を採り上げたのです。ふだんは必ずしもみんな仲が良いわけではないのに、この時ばかりは金賞を獲るべく全員一丸となって猛練習を続けていました。本番での一生懸命な彼らを見ていたら、思わず胸がいっぱいになって涙がこぼれてしまったのです。この曲を聴くたびに、どうしてもその時のことが目に浮かんでしまいます。(この原稿を書いている今も思い出して、少し感傷的になっていることを白状しましょう…)

彼らも、今や社会人として毎日を忙しく過ごしていることと思います。元気でやっているのかな?