「校長ブログ」 No.79(2017年2月4日)

2017.02.04

為末大さんの講演

中学入試の合間の昨日(3日)、恒例の文化講演会をオリンパスホール八王子で開催しました。

今年は元陸上競技選手(男子400メートルハードルの日本記録保持者)で、現在はさまざまな分野で活躍中の為末大さんに「ハードルを越える」というタイトルでお話しいただきました。

ご自身の競技人生での経験(シドニーオリンピック決勝での転倒)、エピソードや寓話(「1マイル4分の壁」・「2匹のカエル」・「二人の靴のセールスマン」)をまじえたお話はとても説得力があり、その話術にいつの間にか引き込まれた60分間でした。生徒諸君がお話をしっかり聴いていたことは、講演後の活発な質問からもうかがえました。為末さんも本質をついた鋭い質問の数々にたいへん感心されておられました。

その中で、高校2年生から出た質問とそれに対する為末さんの回答をご紹介しておきます。

講演の中で為末さんは、「人生において失敗の事実そのものは変えられないけれど、失敗から学ぶことで失敗の意味そのものを変えることができる。大切なのは失敗を恐れずに挑戦し続けることだ」と話されていました。それを受けて生徒から「いろいろな人に挑戦しろと言われるけれど、無謀な挑戦でもしたほうが良いのか?」といった質問が出されたのです。

これに対して為末さんは、「本音を言えば、挑戦したい人はすればいいし、したくない人はしなくてもいいと思う。でも、例えばオリンピックをめざすといった壮大な夢に挑戦するのとは異なる次元での挑戦、例えばクラスのみんなに元気がないから、元気を出してもらうためにどうしたら良いかと考えて行動することだって立派な挑戦だと思う。主体的に考えて自分から周りに働きかけようという気持ちは、すべての人が持っていなくてはならないと思う。」と答えられていました。

講演の要点をついた的確な質問と、これ以上はないと思わせる素敵な回答だと思いました。

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