「校長ブログ」 No.73(2016年12月9日)

2016.12.09

新聞を読もう!~斎藤孝さん『新聞力』

10月の中学全校集会で「新聞を読む習慣を身につけよう」という趣旨のお話をしました。最近では新聞ではなくネットを通じて情報を収集するという人が増えているようです(通勤電車の中で4つ折りにした日経新聞を読むサラリーマンはほぼ絶滅している感じがします…)。新聞購読には毎月お金がかかりますが、ネットであれば無料で記事を読めるし(記事全部ではなく一部の場合が多いですが…)、また検索すれば自分が必要とする情報だけを瞬時に得ることもできます。

しかし、ネットでの情報収集にはそもそも自分が知りたい、必要とする情報しか探さない・読まない傾向があり、情報の量と質が限定され偏るという欠点があると思います。一方、新聞は読みたい記事、知りたい情報のみならず、何気なく見渡した紙面から「これってどういうこと?」という感じで、意外な出来事や情報を目にすることが多いものです。こうした情報の一覧性こそ新聞の持つ最大の強みです。

明治大学教授の斎藤孝先生の近著『新聞力』は、中高生や大学生向きに新聞の有用性を大変わかりやすく説明してくれています。新聞を読み続けることで自分の知らない社会や世界の現状やさまざまな意見・価値観の存在を知り、さらに情報感度が上げることでコミュニケーション力も高まるなど、新聞の効用は多岐にわたることがわかります。齋藤先生は新聞を読むことで身につけられる力として、社会力、質問力、バランス力、総合力、思考力、用語力、文章力、スピーチ力、そして雑談力などを挙げています。まさに「新聞力」は「生きる力」なのです。

毎年、本校では中学生に元旦の朝刊コラムや社説を読んでもらい、その要約と感想を提出させる宿題を課しています。新聞に親しみ社会に関心を持ってもらいたいという思いを込めた社会科の伝統課題です。

年末に向けて新聞紙面では2016年を振り返る企画記事があちこちに掲載されます。そうした記事を通じて、あなたもこの一年を振り返ってみたらどうでしょうか…。


(齋藤孝著『新聞力』ちくまプリマ-新書)

(齋藤孝著『新聞力』ちくまプリマ-新書)