「校長ブログ」 No.56(2016年6月29日)

2016.06.29

18歳選挙権 ~参議院選挙を前に~

公職選挙法が改正されました。70年ぶりに選挙権年齢が満18歳以上に引き下げられて、最初の国政選挙が7月10日投開票の参議院議員選挙(※1)です。7月11日生まれまでの高校3年生のみなさんの自宅には投票所入場整理券が届いているはずです。

世界各国では18歳選挙権が主流です(アルゼンチンやブラジルなどは16歳だそうです)から、今回の引き下げは妥当と考えるべきでしょう。間接民主主義をとる我が国にとって、選挙は有権者が政治に参加する手段の一つです。選挙権を得た高3生のみなさんにはぜひ投票に行って欲しいと思います。

ところで選挙権年齢引き下げをふまえて、共同通信社が6月末までに18歳、19歳になる人を対象に実施した世論調査(※2)の結果が5月5日の『毎日新聞』に掲載されていました。それによると、参院選の投票に「必ず行く」「行くつもりだ」と回答した人は計56%だったそうです。これが他の世代と比べて高いか低いかは設問の違いもあって必ずしも比較はできませんが、『毎日新聞』が前回の参院選前に20歳以上の有権者を対象に行った電話世論調査では「必ず行く」「たぶん行く」はあわせて90%だそうですから、それと比べるとかなり低い数字になります。(しかし、この時の実際の投票率は52%程度)

「投票に行かないつもりだ」「投票に行かない」と答えた人に理由を聞いたところ、「面倒だから」「投票したい候補、政党がないから」「投票に行く必要を感じないから」が主な理由です。今週日曜日の情報番組では有権者への街頭インタビューでどうして投票率が低くなるのかその理由を聞いていました。そこでも「誰に、どこに投票してよいかわからない」「政党や候補者の主張の違いが見えづらい」「誰に投票しても変わらない」といった回答が目立ちました。

確かに政党や各候補者の主張の違いを理解した上で、自分の考えや意見と一番近い(共感できる)ものを選択することは大変手間のかかる難しい作業です。しかしそれを面倒がって避けていたら、「自分たちの代表を選挙で決める」という間接民主主義の基本的なしくみを否定することになり、そのツケは最終的には自分たちへの不利益となって戻ってくることになりかねません。

選択する基準は有権者一人ひとりの中にあります。あなたが生きていく上で大切だと考えている価値観や、これからの日本や世界がどうあって欲しいと考えているか、この機会によく見つめてみましょう。

なにより自分自身で投票先を決めることが一番大切です。

※1 18歳、19歳が投票する選挙としては7月3日に行われる福岡県うきは市長選挙が全国初めてとなります。
※2 今年2月~3月に郵送方法で実施。1500人を対象とし回収率は55.1% 回答者内訳は男性46%、女性54%。)