「進路だより」 No.7(2016年3月21日)

2016.03.21

アンカーの重要性

中学校・高等学校の卒業式も無事挙行されました。すべての卒業生が次のステージでそれぞれ活躍してくれるよう願っております。高等学校の卒業生全員が必ずしも第一志望の大学に合格できたわけではないですが、自分の進路に納得して卒業していった生徒が多いように感じました。それは最後まで頑張り抜いた人が多かったこと、卒業後も自分のアンカー(支えやよりどころ)になるものを磨いていこうと考えている卒業生が多かったことが原因ではないかと思います。

不思議に思うかもしれませんが、合格を勝ち取った生徒の多くが偏差値で第一志望を決めてはいません。今の自分の学力で決めるのではなく、自分が勉強したいと考えた学問分野から第一志望校を決めています。結果としてその大学は今の学力から考えるとかなり困難と思われるところにあるかもしれません。しかし自分としっかり向き合った上で決めた第一志望に対しては、それがどんなに辛い道のりだとしても最後まで頑張り抜くことができるのです。

そのような決断をしていくためには、今まで自分は何を長く続けてきたか、何に一生懸命取り組んできたか、何にチャレンジしてきたかということを考え、そこから感じたことをしっかりと持っていることがとても重要になります。これからの時代においては、解決すべき課題に対して論理的・批判的な考えをできる自分なりのアンカーや、何か新しい価値を創造する強い意志を持っていることが求められます。中学校3年生の卒業研究代表発表会では既に自分なりのアンカーになり得るものをいくつも目にすることができました。下級生のみなさんもしっかりとしたアンカーを築けるよう、日々何事にも一生懸命に取り組んでください。

前号に引き続き自ら大きな舞台に飛び込み様々な経験をして自分なりのアンカー形成をしている高校生を紹介します。



海外の高校生とコラボして

今号ではジュニアアチーブメント日本主催、アクセンチュア(株)特別協賛のTT Bizに参加し、シンガポール・韓国の高校生と英語でディスカッションしながら「外国人向け日本旅行Plan」を企画した高2の生徒諸君のコメントを掲載します。

TT Bizとは、旅行という身近な題材を通じて、日本の高校生が海外の生徒と一緒に日本の良さを再発見し、それを海外に発信する力をつけることで、将来グローバルに活躍できる人材の育成を目指す教育プログラムです。本校の生徒は韓国・シンガポールの高校生とチームを作り、昨年夏休みからskypeを用いて英語によるディスカッションを何度も重ね、所定の条件に基づいた旅行プランを立案しました。報告書もすべて英語で作成し、最後に英語でプレゼンテーションを行いました。残念ながら予選通過はなりませんでしたが、彼らの話を聞いていると、得たものの大きさを感じます。

「評価のポイントは利益をいかに生むかということと計画の秀逸性だった。日本人なので日本のことは何でも知っていると思われていたが、流行していることの時差などもあり説明するのが大変だった。」
「まず何よりも英語による意思疎通の難しさを感じた。各国が旅行計画に求めていることが異なるため、それを乗り越えるのが大変だった。特にシンガポールには四季がないため彼らの雪への思いは非常に強く、北海道をプランの中に入れるという意見を譲らずに大変だった。」

「シンガポールや韓国の人たちが日本の観光産業をどのように見ているのかを感じることができた。それに対するアドバイスをすることが日本の高校生の役割だと感じた。韓国の高校生は押しが強いシンガポールの高校生の話を聞いた上で、費用面などもよく調べまとめ役になってくれて助かった。」

「ディスカッションをして企画を作っている時には出場しなければ良かったと思ったが、今では出場して良かったと思っている。自分が日本のことについて知らないので勉強しなければと感じた。チャレンジする意欲が不足している自分を変えたいと思う。」

「小学生の時から英語を生かして海外で働きたいと思っていた。日本での勉強だけでも結構英語が通じたが、自分に不足していることを実感させてくれるチャンスがそもそも日本には足りないと思うので、このようなチャンスがあればまたいつか出場したい。」

「日本人は英語を話せないけど書く力はある。でも討論の場では『話す』技能が当然求められるので、シンガポールの高校生のように譲らない人たちに上手く説明する方法を身に付けたい。今の自分には質問をされたらすぐに答える力や実行力が不足していると思う。」

新学期からも4D-Lab、日頃の授業そしてその他の学校行事に積極的に参加し、自ら問題を発見し解決に向けて行動できるマインドを養っていきましょう。