「進路だより」 No.6(2016年3月7日)

2016.03.06

教員というキャリアを通して

1月下旬に中学校全校集会で「キャリア」についてお話をしました。本校でもキャリア観育成のため、様々な活動を行っていますが、中学生にとっては、まだ先のことでピンとこないことかもしれません。そこで、生徒のみなさんにとって最も身近なキャリア(職業)のひとつである教員という職業を続けている理由をみなさんに伝えられれば、職業とはどのようなものかを少しは分かってもらえるのではと考えました。

私たち教員はいつでも、生徒のみなさんの「分かった!」「なるほど!」「できた!」という顔が見たくて授業をしています。私たちの準備した授業の仕掛けがきっかけとなって、もっと勉強をしてみようと思ってくれたら嬉しいですし、さらに世の中の役に立つためにもっと幅広く勉強をしなければと、小さな動機が生涯を支える情熱になってくれたら、これほど嬉しいことはありません。

人は生まれながらにしてそれぞれ役割を持っています。割り当てられた役を果たして人に貢献するから「役割」と呼ばれます。一人として役に立たなくてよい人はいません。何か得意なことで人の役に立つことになります。

私たち教員も同じです。人に幸せを与えた時、はじめて人は自分自身でも幸せを感じられるのだと思います。キャリアとはそういうものなのではないでしょうか。生徒のみなさんは今得意なものを探す時期です。学校の中ばかりでなく外にも目を向けて、心に響く人との出会いや、その人たちとの対話を通して、どのように自分を社会に生かすことができるかを考える時期です。



本校生徒のチャレンジ

来年度から新しい総合学習4D-Labが始まります。Labの活動を通して生徒のみなさんにはその道のプロや自分とは異なる観点で考えられる人との出会いを通して、自分の可能性を無限に広げてみたいという前向きな気持ちを養ってもらいたいと考えています。

本校でも既に外部のコンテストなどに果敢に挑戦して自分の可能性を広げている生徒がいます。最近、彼らと話す機会がありましたので、インタビューした時に心に残った言葉をご紹介します。
今回は、ジュニアアチーブメント日本主催のSocial Innovation Relay 2015に参加した高校2年生4名のうちお二人にお話を伺えました。この大会は高校生によるソーシャルビジネス企画コンテストです。課題を発見し解決に向けて探求し、その成果を表現することが求められます。彼らのチームは予選を勝ち抜いて、全国大会に進み、見事準優勝を勝ち取りました。

「ダメです。最終的に世界大会が行われる規模の大きい大会だからこそ出場したので、そこに出場できなければ意味がありません。ビジネス企画の内容としては優勝校と伯仲していたけれど、優勝校の方がグローバルの視点を押し出せていたと思う。悔しい。」

「でも、いろんな人と触れ合う機会が得られ、特に大人からアドバイスを受けられたのはとても刺激的でした。今までは自分の目線だけで考えていたけれど、利益を生むか生まないかという視点でも考えられるようになりました。」

「今回の大会を通して自分の中での変化は、考えを途中で投げ出さなくなったことです。今までは単に相手の意見に『いいね』とコメントしていたけれども、こう考えたらもっと良くなるというふうに考えられるようになりました。世の中にはいろいろな働き方があることにも気付けた。将来はとにかく大きいことがしてみたい。今の自分に不足していることは、世の中に対する知識や知恵だと感じています。」(高2 K君)

「去年も大会に参加していましたが、勝ったことがなかったので、リベンジのつもりで出場しました。準優勝だから良いじゃないと思われるかもしれないけど、結局勝てなかったので納得はしていません。」

「今回の経験で得たことは、今までは失敗すると諦めてしまう性格だったけど、ダメな理由を考え、どのように変えれば良くなるかを考えられるようになりました。CMなどを見たときにも、どのようにお金が回っているのかを考えるようになり、今までよりも視点が増えたことは良かったと思っています。勝ちたいと思えるようになったのも収穫です。それでもなお、自分には実行力が不足していると思っています。」(高2 G君)

課題解決型探求学習は経験するだけでは不十分で、そこから何を感じ何を得たかが重要です。その点では、二人ともしっかりと得るものがあったようです。私たち教員も負けてはいられません。新しい時代にふさわしい授業スタイルを模索して挑戦していきます。

次号ではジュニアアチーブメント日本主催、アクセンチュア(株)特別協賛のTT Bizに参加し、シンガポール・韓国の高校生と英語でディスカッションしながら、「外国人向け日本旅行Plan」を企画した高2の生徒諸君のコメントを掲載する予定です。お楽しみに。